信仰告白
日本メノナイト
白石キリスト教会
信仰告白について
北海道におけるアナバプテスト・メノナイトの福音宣教は、1951年米国メノナイトチャーチ宣教団から派遣された宣教師たちにより、帯広、釧路をはじめとして道東を中心に展開されました。やがて、宣教の地は札幌にも広がり、1966年12月に道内十三番目のメノナイトの教会として日本メノナイト白石キリスト教会が創立されました。以来、私たち白石キリスト教会はアナバプテスト・メノナイトの流れを汲み、聖書を神の権威あることばとする信仰に立ち、イエス・キリストの教えに従い、平和を重んじる教会としての歩みを続けています。この間、メノナイトの教会が強調してきた教えはもとより、多くの健全なキリスト教教理にも学びながら信仰を培い、福音宣教と教会形成に励んで来ました。しかしこれまで、自分たちの信仰を文書にして公に表明する信仰告白を持たないまま過ぎていました。 2016年に創立50年を迎えましたが、そのころから、次の時代に向けて白石キリスト教会の信仰基準を表し、宣教指針となる信仰告白作成への要望が高まり始め、2019年の総会において信仰告白検討委員会設置を正式に決定し、本格的な作成作業に取り組むことになりました。 信仰告白はすべて聖書に基づくもので、聖書の権威のもとにあるものです。信仰告白には古代から多くの教会に受け継がれている信条があり、私たちも使徒信条を共有しています。また、アナバプテスト・メノナイトの歴史にもいくつかの信仰告白があり、近年では、北米メノナイトの二つの宣教団体(メノナイトチャーチ〔MC〕とジェネラルカンファレンス・メノナイトチャーチ〔GC〕)が合同で表明した『メノナイトの見地による信仰告白』(1995年)や、北海道における『日本メノナイトキリスト教会協議会信仰告白』(2013年)などがあります。 ここに採択した白石キリスト教会信仰告白は、主として北米メノナイトの信仰告白を踏まえており、他のプロテスタントの教会と共通の教理も含むものです。それでもこれは、私たち自身の信仰を表明するものであり、この世に対する、また教会を訪れる人々に対する私たちの証しであります。 この信仰告白によって私たちの信仰と希望と愛を揺るぎなく堅持することができますように。主なる神の栄光をほめたたえます。
2020年1月26日 総会にて
『日本メノナイト 白石キリスト教会 信仰告白』
私たちは、アナバプテスト・メノナイトの信仰の遺産を受け継ぎ、主イエス・キリストをかしらとするキリストのからだなる教会に連なる群れであることを公に示すため、旧・新約聖書に基づいて以下の信仰を告白します。
【聖書】
聖書は、すべて神の霊感によるもので、神の救いの計画を啓示する権威ある神のことばであり、信仰と生活の誤りなき規範です。
ヨハネ5:39、ヨハネ20:31、Ⅱテモテ3:15-16、Ⅱペテロ1:21
【神】
神は、永遠に父・子・聖霊の三位一体であり、義と愛と聖なる方、礼拝される唯一の方です。神は、天と地のすべてのものを創造し、イエス・キリストによって人に救いと永遠のいのちを与え、世の終わりまで教会と万物を支えられます。
創世記1:1、詩篇48:14、イザヤ 45:18、Ⅰコリント8:6
【イエス・キリスト】
イエス・キリストは、人となられた神のことば、神のひとり子、世の救い主であり、十字架の死とよみがえりによって、私たちを罪の支配から解放し、神と和解させてくださいました。御子イエスは天に上げられ、父なる神の右の座にあって今も私たちをとりなし、栄光のうちに再び来られます。
イザヤ53章、Ⅰテモテ2:5、ヘブル12:2、Ⅰペテロ2:24
【聖霊】
聖霊は、神の霊、キリストの霊であり、人に罪を悟らせ、悔い改めを促し、神に心を開くすべての人を真理と義の道に導きます。聖霊は、教会に力を与え、いのちの源となり、救われた者をキリストのかたちに変えていきます。
ヨハネ16:8-13、使徒2:33、Ⅱコリント3:18、Ⅰコリント 12:3
【人と被造物】
神は、地のちりからご自身の形に似せて人を造り、人に特別な尊厳を与えられました。神は、すべての被造物を保全し、新たにされます。人が造られたのは、神との関係を保ち、互いに平和に生き、他の被造物に心を配り、それを管理するためです。
創世記1:26-31、イザヤ44:24、ローマ8:19-25、Ⅰコリント 8:6、
コロサイ3:10
【罪】
人は、アダムとエバをはじめとして、神に背き、罪の道を選び取りました。罪のゆえに、すべての人は創造主の御心にかなわず、造られたときの神の似姿を損ない、世界の秩序を混乱させ、悪と死に隷属させるもろもろの霊に身をゆだねました。
創世記3:1-7、ローマ6:23、エペソ2:1-3
【救い】
神は、イエス・キリストの十字架の死とよみがえりを通して、人を罪から救い、新しく生きる道をそなえてくださいました。人は、悔い改め、イエス・キリストを救い主と信じて受け入れるとき、罪の赦しと救いと永遠のいのちにあずかり、キリストにあって神と和解し、また、互いに和解し合う共同体に加えられます。
マルコ10:45、ヨハネ3:16、使徒4:12、ローマ5:6-10、エペソ2:4-5
【教会】
教会は、イエス・キリストを信じる信仰を通して、神が与えてくださる救いを受け入れた者の集まりであり、聖霊によって確立され、維持される新しい共同体です。教会は、礼拝、奉仕、証し、互いの愛といたわりにおいて、キリストのからだに建て上げられます。
使徒2:42-47、ガラテヤ3:26—28、エペソ1:23、Ⅰペテロ 4:10-11
【教会の使命】
教会の使命は、神の国を宣言し、神の国のしるしとなることです。イエス・キリストが教会に委ねたのは、すべての国の人々を弟子とし、洗礼を授け、命じられたすべてのことを守るように教えることです。
マタイ28:19-20、使徒1:8、Ⅱテモテ4:2、テトス1:3
【洗礼(バプテスマ)】
洗礼は、救いを信じる者が水によって受ける罪からの清めのしるしです。救われた者は、聖霊と水によってイエス・キリストと一つにされます。洗礼は、信じる者が聖霊の力によってキリストの道を歩むことを、神と教会の前で約束するものです。
ローマ6:4、Ⅰコリント12:13、コロサイ2:12
【主の晩餐】
主の晩餐は、イエス・キリストが贖いの死によって定められた新しい契約を、教会が感謝して思い起こすしるしです。救われた者は、この聖餐において一つのからだとして、共にキリストのいのちにあずかります。
マタイ26:26-29、Ⅰコリント10:16-17、Ⅰコリント11:23-26
【弟子の道】
イエス・キリストは、私たちを弟子の道へと召しています。私たちは、聖霊に満たされ、神が与えてくださる恵みの賜物を活かし、キリストの教えと御跡に従いつつ、日々新たないのちに歩みます。
マルコ16:20、ヨハネ15:16、Ⅰペテロ2:21-23
【平和つくり】
平和は、神の御心です。神は、平和な世界を創造されました。 神の平和は、イエス・キリストにおいて完全に現わされています。私たちは、争いの絶えない時代にあって、キリストに従い、聖霊に導かれて平和と和解の道をたどり、正義をなし、非暴力を実践します。
イザヤ2:2-4、マタイ5:9、Ⅱコリント5:18-19、エペソ2:14-18
【神の統治】
私たちは、イエス・キリストが栄光のうちに再び来られて、生ける者と死ねる者とを裁かれる日に、神の統治が実現することを信じます。その日、キリストは、すでに神の統治のもとに生きているご自身の教会を一つにされます。私たちは、神の最終的な勝利と、死者の復活、新しい天と新しい地を待ち望みます。
詩篇145:3、ピリピ3:20-21、エペソ1:20-21、黙示録21:1-4
アーメン。
(2020年1月26日 総会において採択)